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モブおじの記録 (Programming, 統計・機械学習)

コーヒー調達 in Finland #1—基礎編—

この記事は海外TUTアドカレの2日目に寄せた記事です。

1日目は、今井裕之輔 さん『高専生のはじめての海外留学 in Australia 🇦🇺』でした。記事中にあった

同じ国の人たちで固まってずっと母語でコミュニケーションを取ってしまう。

は留学あるあるのアンチパターンで、私が2019年に留学した際に経験しました(うんざりです)。現地で英語話者の友人を見つけましょう。

フィンランドとコーヒーについて書きます。

TL;DR

  • FIでの国民1人当たりのコーヒー豆消費量が世界1位になった(2023年発表)。
  • FIで豆を買ってコーヒーを淹れると0.6倍の価格で旨いコーヒーが飲めて安い (36JPY/cup vs. 60JPY/cup)。
  • コーヒーを飲もう。

はじめに

私はフィンランドに留学をしています。もちろん研究にはカフェインが必要です。ここでは留学中にどのようにしてカフェインを確保するかを紹介します。

カフェインの接種方法には様々ありますが、とはいえフィンランドにおいては接種方法は決まっています。コーヒーです。

なぜコーヒーなのか?理由はいくつかあります。

  1. コーヒーにはカフェインによる興奮・覚醒作用やらの薬理作用だけではなく単純に旨いという利点があります。
  2. コーヒー文化が根付いているので、FIにいてコーヒーを飲まない理由が特にない(国民あたりのコーヒー消費が世界1位)。
  3. FIには高専生の実験レポート御用達のカフェロップエスタロンモカ錠はありません。
  4. 紅茶を飲んでもよいが、1日のカフェイン摂取量に健康上の制限があるのに紅茶を飲んでしまうとコーヒーを飲む分が減ってしまう。紅茶を飲むとコーヒーが飲めなくなるので、コーヒーを飲むべきです。
  5. Monster EnergyやらRed Bullなどのエナジードリンクに含まれる人工甘味料を摂取すると、その後コーヒーを飲んだ時の味覚がおかしくなる。コーヒーがおいしくなくなる飲み物は飲むべきではありません。

以上、中立な立場から考えた公平な理由です(単純にコーヒーが好きだからではありません)。

ということでFIとコーヒーについてだらだら書きます。

フィンランドのコーヒー事情

コーヒー文化 in FI

フィンランドにコーヒーの文化が根付いていると上で書きましたが、実態は想像を超えるでしょう。以下は私が現地で体感したコーヒー文化です(他Webで調べられるような統計値やらはWebで調べて下さい)。

  • 2023年のコーヒー消費が世界一位になっています(WorldAtlasより)。

    昔は北欧の中でも4位とかその辺だったはずが現在は1位 🎉

  • FIには、「カハヴィタウコ」というコーヒー休憩文化があります。

    日本の労働基準法で、6時間の労働に45分の休憩時間を設けるのと同じように、6時間に1回のコーヒー休憩を取ることが労働者の権利として保障されているのです。

    • カンファレンスやらホールで行うようなイベント(ビジネスピッチやらネットワーキング)に参加すると、休憩時に軽食と伴にコーヒーがサーブされる(他に紅茶やミルクも)。
  • 大学のカフェでランチを取ると(高確率で)コーヒー1杯が付いてくる。

    無料じゃなくとも、ランチと一緒であれば60 centとか非常に安い価格で購入できます。私がいる大学のカフェテリアでは明文化されていないので知りませんでしたが、FIの友人に聞くとそうらしい(書かなくてもコーヒーが付いてくるのは当然でしょ、ということなのかね???)。

  • コーヒーを飲みながらミーティングをしましょうねの文化。

    私が所属する学科では、水曜日の朝はスタッフでコーヒーミーティングをして、午後にはコーヒーを飲みながら学生と教員のレクをしましょう、を文化付けようとしています。

    Head of Departmentが習慣づけようと言っています。

  • フィンランド企業は1日のコーヒー消費量(cups/day)をトラックしています。

    スタートアップ企業がピッチで「我々は2—4 cups/day/person の消費で頑張っています」が定番ギャグです(?)。

  • 研究室のオフィススペースには必ず共用のコーヒーメーカーが備えてある。

    (今まで4件中4件の研究室で確認済み)

    共用スペースには主にMoccaMasterというブランドの2—10杯ほど淹れるためのコーヒーメーカーが置いてあります。時に奮発して簡易エスプレッソマシンが置いてあったりします(De'Longhiほど本格ではないにせよ、濃いコーヒーが出てきます)。

  • 結婚式には来賓をもてなすために一度に40杯分を淹れられるコーヒータンク(?)を購入・レンタルする。

    1人購入したって言っていました。まじかよ。購入ってことは、今後使う可能性があるってコト????

  • 1日にコーヒーを5杯飲む機会がある。 フィンランドの友人が朝食・昼食・夕食など、ご飯を食べるタイミングを教えてくれました。レギュラーな食事と軽食2回を含めて計5回あります。夜の軽食 (iltapala=evening snack)を除いて寝起きとそれぞれの食事中、コーヒー休憩を含めれば5回はコーヒーを飲むタイミングがあるということです。知人曰く、朝インスタントコーヒーを飲んで目を覚まして、コーヒーメーカーで淹れたちゃんとしたコーヒーを朝飯時にまた飲む、らしいです(FIのコーヒージョークかリップサービスかもですが)。

    FIの食事タイミング(最多オプション)。

豆選び

カフェテリアやコーヒーショップに行けばコーヒーを購入できますが、せっかく研究室にコーヒーメーカーがあるので、自分で豆を選んで淹れて飲みましょう。

K-market/S-marketには沢山のコーヒー豆が陳列されています。

深煎りを選べば何も問題はありません。浅煎りはえぐみ・酸味が強く扱い難いので、まずは深煎りを確保して、たまの遊びに浅煎りを買いましょう。豆(もしくはレギュラーの粉)はFIに点在するスーパーK-marketもしくはS-marketでどこでも買えます。何を買ってもそれなりに旨いはずですが、最低でも製造日(PD)が近いものを購入しましょう。製造から1年過ぎた賞味期限ものも棚に並んでいたりするくらい陳列が適当なので、毎度自分の目で確認すべきです。

私のおすすめはLÖFBERGS

です。フィンランド人の友人もこれを買っているので、まあ無難なはず(フィンランドコーヒーはめっちゃ浅煎りがメジャーらしいが深煎りもめちゃ旨い)。浅煎りよりも深煎りの方がカフェイン含有量が少ないですが(焙煎時の熱で飛んでしまう)、カフェインの量が少ないということは、1日でより多くのコーヒーを飲めるということです(この記事の趣旨は旨いコーヒーを沢山飲むことに変わりました)

価格感

スーパーに並んでいる豆を見る限り、1パック400gで6—7EURの製品が一般的です。つまり 15EUR/kg=240JPY/100gで、2杯で約30gの豆を使用するとすると、36 JPY/cupくらいになります(2023/11月時点の160JPY/EURを使用)。

マイルドカルディより断然安いです(マイルドカルディは61.5JPY/cup)。マイルドカルディはスタンダードで特に高くはないという認識でしたが、こう考えると高いような???北欧のコーヒー文化の努力なのか(調達面)、それとも日本の円安/物価高???

マイルドカルディの価格推移

私が認識していたマイルドカルディは5年前の2017年時点の500JPY/200gの価格感でした(37.5 JPY/cupレベルなので、私はマイルドカルディを豆が高い・安いの目安に使っていましたが、現在は)。2017→2023年で110→145JPY/EURなので、円安の進行の影響はあるかなと思いますが(栽培元の賃金上昇など)、現在820JPY/200gなので驚きと伴に時代を感じます。こんなに高価になってしまったのか。もしかしたらマイルドカルディの味も変わっているのかもしれません。

つまりFIにいると日本の0.6倍の低価格で旨いコーヒーを飲めるということです(自身で淹れる場合)。

おわりに

FIにおけるコーヒーの接種方法について、基本的な情報を紹介しました(カフェインがどうのはどうでもいいです)。皆さんFIでコーヒーをおいしい飲みましょう。

(投稿を遅刻して投稿時点では12/3ですが、EET (UCT+2)ではまだ12/2の19時なのでセーフです)

余談

12月2日付でJPY/EURが大幅下げしていました(1杯のコーヒーJPY価格の計算の時に気づいた)。なぜ???160→135 JPY/EURなので、およそ15%の円高。(EUR/USDは安定でJPY/USDもそこまでなので、EUR資産家がJPYを買ったのか??)

2023年12月2日にJPY/EURが急落(円高進行、円安緩和)。

円建てで留学資金を得ている自身としてはめっちゃ助かりますが、今後はどうなるのでしょう?1日で15%も変動したらいまJPY→EURにして荒稼ぎな感じがしますが(急な変動なので160EUR/JPYに戻る可能性を考えて)、留学中はリスクを取るのはやめましょう(大切な留学資金には手を付けてはいけません。生活費をパチンコ競馬に使うのと変わりませんから。←とここで公言して自身に釘を刺しておきます)。この変動の理由がわからない経済情弱はFXに手を出してはいけません。