本記事は 海外TUT Advent Calendar 2023 の15日目に寄せた記事です。
14日目は『(脱法)睡眠管理 in Finland』を書きました。今日もカフェインを摂取して目を覚まし、メラトニンをキメていい夢を見たいと思います。
はじめに
よくある留学のTIPSでは「親知らずは抜いておいた方がいい。でないともしもの時に治療費がとんでもなくなる。」とよく書かれます。私は精神が未熟なのでよく逆張りをします。そしてこう思いました。
- 親知らずを抜かずにもし留学中にポップして痛くなったとき、何が起こるのだろう?
- TIPSに従って誰も親知らずを抜かずに留学していないとしたら、親知らずで痛む経験or抜く経験は貴重なのでは?
- (あと、この歯いらないし邪魔じゃない?と歯科医師にお金を払うのは癪)
ということで抜かずにいたのですが、ついに親知らずがポップして痛みが来ました。
(ちなみに4本あるうちの左上の1本は留学以前に無事に処置要らずの軽症で生えてきたので、特に心配はしていませんでした)
ここではその体験を書きます。
症状・対処
今回生えてきた親知らずな歯は下あごの右側でした。以下は時間経過と症状・対処をまとめたものです。
- まずは舌の先でつついてみて、なんか痛いのと歯茎のふくらみを感じました。ここで、温めていた親知らずがもしや?と思い当たりました。
- 親知らずの認知から1日後(18時間後くらいの夕方)、ダルさと熱が出始め(正確に測ってはいない)、その日は汗だくになって寝ました。
- 次の日(24時間以降のち)は熱とともに歯茎の痛みが極まっており、脈拍に伴って鈍痛が走ります。ここでデスクワークができなくなるのが癪なので、鎮痛剤・抗生物質を買いに薬局へ走りました(熱が出るのは繁殖した雑菌への生理反応なので、痛みはともかく抗生物質さえあればなんととかなると考えていました)。
- 店員さんに抗生物質はどこか聞くと「処方箋はあるか?処方箋がないと購入できない」と教えてもらったので、鎮痛剤だけ買ってきました。購入したのはBurana(抗炎症剤=anti-inflamation)です。
- 大人の場合は1日3状まで、1回1/2—1錠の接種が用法で、血管の拡張やら炎症による痛みが治まります。こいつを飲んでおけば熱も痛みも治まって(熱も収まるのはなぜ?)、日常生活を送ることが出来ました。
- これを飲み続け5,6日後にはほぼ痛みが治まり、Burana要らずになりました。
Burana接種開始後に問題になった痛みのピークは
- ジムでのトレーニング中と後(心拍数が上がったとき)、
- 夜に歯を磨いた後、
くらいだったので、そこで1錠飲んでおけばなんとかなります(眠れないときはさらにMelatoninを飲みましょう)。
今回は、痛みの発生からBurana要らずになるほど痛みが治まるまで1週間程度でした。
Burana (ibuprofen)
Buranaは抗炎症剤で、Finlandでものすごく一般的な痛み止めの様です。内容自体はイブプロフェンらしく、関節炎や発熱、炎症の鎮痛に効く様子。
Finlandの医者に掛かると高確率でBuranaが処方されるため(〇〇痛の場合やねん挫など)、「いつもBuranaが処方される」というMEME (? )があるらしい。
私も以前、ねん挫も何も外傷してないのに足首が炎症を起こし歩けなくなりましたが、病院行こうかなと考えていたらFinnの友達が「まずBurana飲めばいいよ」と教えてくれて、飲んだだけで炎症が収まり問題がなくなりました。(疲労でひびが入ったのかと思ったものの、骨には問題がなくただの関節の炎症だったみたいです)
Buranaは万能(炎症の鎮痛と抗炎症に限り)。
(発熱の所為か、Buranaの副作用なのかはわかりませんが、酸味への味覚が薄まった感覚がありました←浅煎りのコーヒーがおいしくなかった)
結論(事前に抜くか・抜かないか)
親知らず経歴をまとめると、
- 1本(上あご左)は日本で何事もなく(痛みのみ)生えてきた。
- 1本(下あご右)は、今回自身を実験台にし潜在的な歯を抜かずに放置した結果、無事に抗炎症剤(Burana)で乗り越えられた。
- 残り2本 (下あご左、上あご右) が潜んでおり、どうなるかは不明。
2/4で治療の必要がなく、残り2/4は未知です。
ここで留学前に抜くか抜かないかの選択を改めて考えると、別に抜かない選択肢を取る意味は特にありません。
- 留学中親知らずが生えてきて大変だった自慢をしたい人、
- 人生がつまらなくてリスクを味わいたい人、
- 海外の歯医者に掛かりたい、保険を使用する経験をしたい、知的好奇心があふれた経験廚の人、
は残せばいいですが、親知らずを抜かない程度ではそこまで大事にもならなさそうです。
もし、自分親知らず抜いてないんだけど、という人も、今回の様に抗炎症剤を飲んでしっかりと歯を磨いておけば(健康で生え方に問題がなければ)痛みを凌いで何とかなります(しらんけど)。
学び
今回のTIPSです。
- 軽度の親知らず(?)はBuranaで十分(他の炎症・腫れも大体Buranaで大丈夫)。
- 抗生物質(anti-biotics)は処方箋がないと買えない(逆に抗生物質さえあれば何も問題がないと考えていたので一時は絶望しました)。
- なにか怪我やらがあれば電話の準備を。
- 電話をしないと予約できません(オンラインで症状等情報をまとめてから予約しろという情報を見かけましたが、最低でもPilice Card (Residence permit cardの強い版) によるオンライン身元確認が必要なので滞在1年未満予定の留学生には難しいのと、そもそも私のいる地域ではオンライン予約に対応してませんでした)。
- General Practitioner (GP) の診察を受け、重大であれば専門医に推薦状をもらう、というシステムで時間が掛かるため、覚悟を決めたら早めに電話しましょう。
- 親知らずは留学前に抜いておくのがベター(保険とか問題はなくとも、留学先サバイバルをしたくなければ面倒)
- FYI: 痔を治療しない留学を実践した留学経験者の治療体験を発見しました。さて、私は痔持ちだぞ。
事前に抜いたほうが面倒はないので、みなさんは抜きましょう(他人の歯なんてどうでもいいので何とでも言います)。
おわりに
おわり。
16日目は今井裕之輔さんの【合格体験記】トビタテ!留学JAPAN15期1次審査書類作成編!です。
*1:When you always get prescribed Burana - Very Finnish Problems, Very Finnish Problemsより引用