MOB-LOG

モブおじの記録 (Programming, 統計・機械学習)

海外で自作キーボードのパーツ調達 in Finland(Pro Micro が壊れてLily58が使えない)

はじめに

Lily58キーボードが壊れてProMicroとコンスルーが必要になったけど、Finlandでそれらの調達に苦労したのでそれについてまとめる。海外(EU圏)で暮らす自作キーボードニキがどのように調達できるのかの目安になれたらと思う。

結論から言うと、Pro Micro は Ali Expressm、コンスルー(スプリングピンヘッダ)は同僚に頼んで Switch Science から購入し、国際郵便で送付してもらった(おそらく最安の最適解)。

いきさつ

4月あたりに愛用していた分離型キーボードLily58が動かなくなってしまった。Resetボタンに反応しなくなったので、おそらくコントローラーとして機能しているProMicroが壊れたってことで、ProMicroとコンスルーが必要になった。

問題は当方Finlandにいるので、もちろんマルツオンラインとか秋月とかSwitch Scienceからは直接購入・配達できない。さて、どうしよう。

どこから購入するか?

適当に考えたら、

の選択肢になる。

Pro Micro (ATMEGA32)

ProMicro (ATMEGA32) は eBayでも AliExpress でもすぐに見つかった。

eBayだと送料含めて 20EUR ほどで高い。AliExpressだと 5EURで種類・選択肢も豊富で、コネクタもType-CやらMicro-Bやらいろいろ選べる。

比較したら普通にAliExpressの方が安いし、コネクタとかメーカーとかの選択肢が豊富なので、AliExpressが最適解だと思う(時間が少しかかるけども)。

Conthrough (Spring pin headers)

問題はコンスルーで、Pro Micro が壊れたときに直はんだでは取り換えが効かなくなるので、付け外しが可能なスプリングピンヘッダが必要となるものの、どこを探しても見つからない。。。Little Keyboards で見つけたものの、単純な価格も高いし、送料もくっそ高い(場所によるだろうけど)ので全然おすすめできない。

めちゃくそ高いぞ2つ500JPYで買えるのが、8 USD (1200 JPYほど) もする。。。しかもFINまで配達すると送料 68 USD。。。

Little Keyboards

Little kayboards で売ってはいるものの 8+68 USD。高い。

Conthrough (spring pin header) って日本のmac8しか作ってない???ぽいので選択肢が限られている様子。

These Spring Headers are imported from Japan and can be used to make swapping of microcontrollers quicker without the need to desolder the connections.

Spring Header - 12 Pin

で、考えたのがこの2つ。

  1. Adapterを挟んで取り換え可能にする。(メスを基盤に直付け、オスをPro Microに直付け)

    Spiring pin headerをあきらめて、普通のピンヘッダで永久的にはんだ付けする方が安上がりかも。。。(ソケットをeBayとかで買えば普通に激安)ちょっと下駄が高くなっちゃうけども

    ピンヘッダのアダプタをeBayで買う

  2. Swtich scienceやらから日本で購入して、国内から誰かに送ってもらう

    日本の通常か価格で購入して(国内の送料)、国際郵便(日本郵政やら)でフィンランドのアパートへ輸送する。面倒くさいのが税関で、EU外から(?)の輸入の場合に税関の申告が必要となる (Declare Import Tax Clearance)。

今回はものは試しなので、日本 (Switch Science) で購入しフィンランドへ輸入する方法を試した。

日本→フィンランドの国際配達

税関の通し方についての詳細は他でまとめるが、日本郵政を通す場合は(一番単純そう)以下の手順を踏む。

  1. 税関に対応したラベルを作成(将来は手書き不可になるらしい。郵便局の「国際郵便マイページサービス」を使えば簡単に作成できる) → ラベルの作成 | 日本郵便株式会社

  2. 荷物を郵便局へ持ち込み、発送の手続き(ラベルはまだ張らない)

  3. HelsinkiのVantaa空港とかに荷物が届く
  4. 税関の申告しろ、と通知が届く(ラベルに書いた電話番号のSMSかメールアドレス)
  5. Tulli.fi か OmaPosti (フィンランドの郵便) で税申告+税・手数料を支払う(すべてオンラインで済む)
  6. いづれ荷物が配達されて届く(重さ大きさによっては)近くの配達ロッカーなどに配達・受け取り

詳細な手続きは (TODO) を参照。

税関のためにHSコードを特定して示さなければいけない(ラベル作成と税関の時に聞かれる)。以下を参考にして、「85.36.90.95.00:電気部品、電気制御盤、電気回路及びその部分品」とした(85.48 のその他の機器の電気式部分品でもよさそう)。DIPマイコンのソケット程度だから間違ってても問題なさそうだが。

また購入したものの正確な価格を示す証明書類が必要となるので、注文書やら納品書のインボイスを用意しなければならないので注意(Switch Scienceのオンラインショップから発行できたが、もしPDFなど電子データが不可の場合は届いた物理の紙をスキャンするしかないかも)。 今回は最小でスプリングピンヘッダx2の500JPYなので、1.92 EURがVATとして付加され支払うこととなった。(予備を複数買った場合もちろんより課税される)

キーボード復旧

コンスルーが届いた!んで直った!!

WebVIA を使ってお気に入りキーマップ変更!!

www.eisbahn.jp

お気に入りキーマップはこれ:

  • Layer2で , , , (デフォがこれ) の上の列にHome, Page Down, Page Up, End を割り当て。(MO2+{U, I, O, P})

    Layer2の右側。Home, Page Down, Page Up, End, Appを追加してある.。

  • Layer2の-App(右クリックしたときのアレが出る) に割り当て (MO2+-)。ちなみにWindowsだとAlt+F10 (Alt+MO1+O)でAppが開けるらしい。

    Appは右クリックしたときに出てくるアレ

  • Layer1でBSdelに置き換え (MO1+BS)。(デフォルトでdelが用意されていない。多分)

これで作業効率が∞倍!!!(これなしだと効率が0なので)

  • 今まではBSEnterの横にHome, End, PgUp, PgDnがありEnterを押したい時にUpしたりBSしたい時にHomeに飛んでカーソル位置がめちゃくちゃになる呪われたキーボードを使わなければいけなかった。

Enterの横に pg-up, down, Home やらがある

結論(学び)

  • Pro Micro は Ali Expressm、コンスルー(スプリングピンヘッダ)は同僚に頼んで Switch Science から購入し、国際郵便で送付してもらった(おそらく最安の最適解)。
  • Pro Micro は1年もすれば普通に具合が悪くなるので、海外に行く前にいくつか予備のパーツを持ち込もう(小さいし安価だし、もしもの時には別に破棄しても痛くない)。
  • 税関の申告でのHSコードは「85.36.90.95.00:電気部品、電気制御盤、電気回路及びその部分品」でよさそう(自分はそれで通せたし、少額・小規模の電子部品程度なので間違っても言われないはず)。
  • 税関通すとしてVAT(付加価値税)が23%もするのでくそ痛い。

自作キーボード愛用ニキはキーボードが死ぬと生産性が劇落ちなのでせ、もしもの時のためにパーツの予備を用意したほうがいいですね。(現地調達はすべてが高くつく)